業績部門褒賞

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第27回 平成17年度(2005年)

業績題目:ライトレール導入への新たな道筋を切り開いた~富山港線LRT化プロジェクト~

受賞者:富山市

受賞理由:

富山市の鉄道・富山港線は、利用者の減少や鉄道の高架化等の課題を背景に、将来のあり方が検討され、平成15年にLRT化による再生が決定され、都市計画道路上への路面電車用軌道の新設と既存区間との直通運転を行う事としました。市は、街路事業や立体化事業と連携した事業スキームとし、平成16年に「富山ライトレール株式会社」を設立、平成18年4月には開業する予定にありました。この事業では「公設民営」と呼ばれる「公共」と「事業者」が役割分担する方式がとられ、富山市が施設費用等を支援し、運営は会社が責任を持ちます。富山市の事例は、様々な背景の下でLRT化による課題解決を決断した市長、行政および事業者の意思決定、各種制度の柔軟な運用に取り組んだ国土交通省の支援により、費用面や制度面での課題を解決し、今後の都市交通体系改善の中で、LRTという選択肢を現実的なものにした業績として、高く評価されました。

業績題目:国際共同研究プロジェクトの推進とその成果としての『都市交通と環境-課題と政策』の出版

受賞者:都市交通と環境プロジェクト

受賞理由:

都市交通と環境プロジェクトでは、交通活動と環境の関りが複雑で、関連分野も広く、体系的な理解や効果的な対策が難しい一方で、個々の経験が他の対策立案に活かされておらず、経験を共有する知識ベースの蓄積が求められているという問題意識のもと、各分野を代表する研究者により推進され、その成果を英文と和文の書籍としてまとめて出版しました。交通活動が環境に及ぼす影響のメカニズムを段階的に整理するとともに、最新の成果を編集して実践経験の共有化を図り、とるべき戦略や政策の切り口、政治的課題を体系的に述べた世界初の書籍として、高い価値を持っています。永年培ってきた国際的ネットワークを活かし、交通部門の環境問題に関する最新の国際的研究成果を体系的にまとめたことは時宜を得たものであり、今後の交通分野における環境問題の研究・教育・啓発で多大な国際的貢献が期待されるものと高く評価されました。

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