著作部門褒賞

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第32回 平成22年度(2010年)

著作表題:都市をつくる風景 ―「場所」と「身体」をつなぐもの

受賞者:中村 良夫

受賞理由:

本書は、破れ障子のような日本の風景は近代化の不徹底とし、生活環境を風景として意識化し、文化の多様性を保ちつつ、人間と環境との濃やかな結縁を摑み直す近代化の成熟を通じた町づくりを通じて、持続的な文明に貢献することを目指したものです。風景を地球と人の身体の触媒とし、21世紀日本の山水都市の転生を図るべきとするメッセージは明快で、持続社会に向かうべき道筋を明確に示しています。市民自治による町づくりこそが持続社会の構築に貢献するという展望を与えるもので、次世代の都市・国土づくりを担う人達に引き継ぐべき貴重なメッセージが込められたものとして、高く評価されます。

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