研究調査

research study

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無信号横断歩道における車両の譲りを促すための実証的研究

プロジェクトリーダー:小早川 悟
年度:2024年, プロジェクトナンバー:2403B

背景と目的

持続的な交通管理の課題として、信号機の維持管理の問題が挙げられており、信号機によらない歩行者横断歩道の運用が増加してく可能性がある。一方で、無信号横断歩道での一時停止率の低さも指摘されており、その対策が求められている。海外では閃光により運転者の注意喚起を促す Rectangular Rapid Flashing Beacons (RRFB)を横断歩道の施設対策として整備し、横断歩行者の通行利便性を向上させようとする取り組みがある。そこで、本研究では、海外における無信号横断歩道の設置方法や車両の一時停止を促すための対策方法の整理を行ったうえで、日本の無信号横断歩道において閃光型の注意喚起施設を設置する実験を実施し、その導入可能性を検討する。

期待される成果

今後、本格的な人口減少と高齢化社会を迎えるに当たり、各県警本部は「持続可能な交通安全施設の整備の在り方」に関する検討が進められている。このなかでは、これまでのような交通信号機とは異なる手法で、交通安全施設を維持管理していくという考え方が必要とされている、特に、歩行者の安全を確保するために横断歩道に着目した新たな取り組みが進められている。これまでも国内外において交通信号機以外での新たな横断施設の導入の検討が進められているが、わが国では閃光や電光表示を用いた横断施設については試行段階であり、具体的な整備効果などについては明らかにされていない。そこで、本研究プロジェクトでは、海外で導入されている閃光型の注意喚起施設の導入によるドライバーならびに歩行者への影響が把握することで、わが国における無信号横断歩道の安全性と円滑性の確保のための知見を得ることを目的とする。そして、ここで得られた知見をもとに、今後の信号機によらない歩行者横断施設の運用ための補助施設のあり方を提案することで、交通社会における安全性向上に寄与する。

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