研究調査
research study
カンボジアにおける探究型学習を通じた交通安全教育
プロジェクトリーダー:川口 純
年度:2025年, プロジェクトナンバー:2521A
背景と目的
近年、東南アジアでは急速にモータリゼーションが進んでおり、弊害として様々な交通課題が発生している。特にカンボジアでは、年々、交通事故による損害額が増加しており、2023年には約690億円にも達するとのことである。
本研究では、カンボジアの子どもたちの交通安全リテラシーをより一層、高めるべく学校内で探究型の課題解決学習を促進する。交通事故を減らすために「何をしなければならないのか」を自分たちで考え、行動に移すことを促進する。子どもたちの安全意識、交通安全リテラシーを高めると共に、地域社会の交通事故減少にも寄与することを目的とする。
期待される成果
子どもが中心となり、自分たち自身で考案した交通安全教育プログラムを開発し、地域社会で実装することを成果とする。まず、学校内で交通安全リテラシーを高めるために自分たちが実施するべきことを考え、子どもたち自身が行動に移す。そして、地域社会に交通安全の大切さを伝えると共に、交通課題を解決するための方策を考案して、実践に移す。
学校内での課題解決型の探究学習はJICAとこれまで協働で実施してきたプログラムを活用、発展させ、地域社会への方策提案や実装に関しては、CIAAの協力を得ながら進める。成果としては、カンボジアの子どもたちの交通安全リテラシーの向上にも寄与し、日本の高校生と交流することにより、国際リテラシーも高めることが出来ると考えられる。また、様々な実践がなされると予想されるが、中でも秀逸な取り組みを収集して、「優良実践事例集」の作成、公表を検討している。