研究調査

research study

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地域社会が保障すべき生活交通のサービス水準に関する研究

プロジェクトリーダー:喜多 秀行
年度:2006年, プロジェクトナンバー:H858

背景と目的

コミュニティバスの運行エリアを自地区にも拡大してほしい、あるいは、市町村合併に伴う公共交通サービスの格差を是正してほしいといった住民の要求が随所で聞かれる。これに応えるためには、地方自治体の担当者が、限られた予算制約のもとで、当該の地域社会がどの地区にどの水準の生活交通サービスを提供すべきかを立案しなければならない。今や、特に地方部では、生活交通サービスは非マイカー保有層の基礎的な活動を保証するためのサービスとして位置づけられている。しかし、その文脈下でサービス水準を設定するための考え方や方法論についての蓄積は、実務界はもとより学術界にもほとんどない。このため、利用者数が少なければ即座にサービスを縮小するなど、生活の保障という観点が不在のまま、生活の保障を責務とする主体が住民の生活を脅かす状況を作り出すことが懸念される。これは“望ましい交通社会”とは言えない。
そこで、本研究では、従来の公共交通計画の考え方を批判的に検討した上で、生活交通のサービス水準を設定するための方法論を構築する。

期待される成果

上記の目的を達成するため、本研究では基礎的な活動の機会に着目する。従来の公共交通計画論では一般に活動のニーズに着目するが、活動ニーズは従来の生活交通サービス水準に依存しており、サービス水準に応じて相応のニーズを形成している可能性がある。このため、基礎的な活動という誰にとっても不可欠な活動に影響を及ぼす生活交通サービスを計画する際の情報としては恣意的であると考えられる。そこで、生活交通サービスによって保証される活動の機会の概念を中心に据えて、具体的には以下の検討を行う。

①地域特性を踏まえた生活交通の「サービス水準マトリクス」の構築とそのためのモデル分析
②基礎的な活動を支えるための最低限のサービス水準を導出するための方法論の開発とその実証分析
③生活交通サービス水準と活動ニーズの適応/解放プロセスの実証分析
 

成果物

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