ブックレットNo.2

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Yukihiro Kidokoro 道路料金政策の新展開21結果を現実に応用する際には、現実の持つ諸条件を考慮する必要があるのに、その検討を怠っていることだと考えています。実際には、物凄く単純できれいな結論が出て、「そう....

Yukihiro Kidokoro 道路料金政策の新展開21結果を現実に応用する際には、現実の持つ諸条件を考慮する必要があるのに、その検討を怠っていることだと考えています。実際には、物凄く単純できれいな結論が出て、「そうすべきだ」という前に、それが本当に現実に当てはまるのかを検証しなければなりません。そのプロセスをきちんと踏まないと、おかしな結果になるということです。 そこで、収入還元定理の現実性を考えてみます。仮に、道路の建設費用が道路容量に比例し、道路交通サービス一単位当たりの費用が、交通量と道路容量が比例的に変化しても一定であるという条件が、近似的に満たされると仮定したとしても、無数の一般道が存在しますので、それも含めて最適な混雑料金を課けるのは、現実的には非常に難しい面があります。いまの技術、例えばGPSを使えばできなくもありませんが、それですべての一般道にまで混雑料金を課すことは、恐らく現実的に不可能でしょう。 そもそも収入還元定理では、どんなモデルを考えているかというと、一本の道路しか存在しないモデルを考えているのです。並行して走る一般道も、鉄道も、ましてや道路利用以外の経済活動などは、全く考慮されていない。つまり、この一本の道路以外のすべての部分では、価格と社会的限界費用が等しい状況であると仮定して、つまり、経済は最適な状態にあるという前提のもとで、物事を考えているわけです。こうした点を見ても、このモデルの結果を単純に適用することが、いかに非現実的であるかがわかると思います。